Wisps

Just Another Journal

4月23日(Fri)〜24日(Sat)

4月24日(Sat)

長いウォーキングに出るつもりだったが、いつものルートを逆周りするだけでヘトヘトになってしまった。坂道を下るのと登ろうとするのでは、身体にかかる負担はまったく違うことを痛感。ひとしきり汗をたっぷりかくと、蕁麻疹がすっとひいて、背中のかゆみがなくなっていた。やっぱりN先生の言うことはたしかなんだろうと実感。

午後は図書館にいき何冊か本を借りる。ここのところフィクションを読みたいという気持ちがジワジワと湧いてきている。ウォーキング中もスティーブン・キングのLaterをAudibleで聞いている。そのせいかはわからないが、色々と迷った末、スティーブン・キングの翻訳書、上橋菜穂子恩田陸を選ぶ。どちらの作家の作品も今までに読んだことはない。

家にもどるとYが小豆からあんこを炊いてくれていたので、そのままスプーンで鍋から直接すくう。手作りのあんこは甘さがほどよく、延々と食べていられる気がする。小一時間ほどすると、朝から焼いていたライ麦パンもできあがったので、小倉トーストにして食べる。午後4時半。

スティーブン・キングの翻訳書を読んでいたが、最初の数ページで本を閉じる。翻訳っていうのは本当に難しいものだと思わされる。原書にある言葉が持つ力をそのまま日本語にまで持ってこようとするのは至難の業。それから、翻訳には賞味期限のようなものがあるのではないかとも思う。日本語が少し古くて、それがストーリーを追うことの邪魔をしている。日本語ってそんなに進化(変化)のスピードが早いのだろうか。それとも翻訳が行われた時点で、使われていた日本語が少し古かったのか・・・。そのへんはわからない。

スティーブン・キングの翻訳書を置いたかわりに、上橋菜穂子精霊の守り人を開く。うってかわって最初の1ページ目から胸ぐらを掴まれたように物語に入っていく。恐ろしや物語の力。

いったんこの日誌を保存してみると、はてなが丁寧にも上橋菜穂子の名前のところにリンクをはってくれている。それをたどって読んだ記事がこれ

『精霊の守り人』『獣の奏者』の作家・上橋菜穂子さんに聞く創作の源泉 国際アンデルセン賞受賞の舞台裏から新作『鹿の王』まで | ハフポスト

面白いなぁ。

昨日、図書館で本を選ぶときに思っていたのは、「ぼくは昔からどんなテーマの本が好きだったのか」ということだった。手探りでジャンルをSFとファンタジーに絞るところまでいって、ネットで検索していたときに上橋菜穂子さんの名前が出てきたのだった。普段ジャンルだとかということはあまり気にしていなかったので、昨日もそういった検索がなければ「精霊の守り人」にはたどり着かなかった。

ではどうしてそのような本の検索をたまたま昨日はするようになったのか、という点も面白く、始まりはスティーブン・キングを久しぶりにAudibleで聞いたことだったのだ。ストーリーの力というのは確かにあるよな、日本語でもそういう本を読みたいよなというところが出発点だったのだ。

まるでパンくずを探しながら、一つ一つ指で拾い上げながらどこかに向かっている感覚。生きることのすべてがまるで冒険に思える、という精神状態にある今は、おそらくものすごくいまが健康的な状態である証拠なんだろう。

4月23日(Fri)

H、C、Mとの月イチの例会をTeamsで午後に1時間。COVID19の影響から本来であれば、すくなくとも年に2〜3回は直接顔を合わせていた人たちと、こうしてテレカンシステムでしか会えないのは、お互いに寂しい思いをしている。Teamsは昔使っていた他のテレカンシステムよりも随分とクオリティは高くなっているのは確かだが、それでも、微妙な音声のズレや、同時に複数の人間が話せないというような点あたりは、絶対的にフェーストゥフェースにはかなわない点があることは否めない。人間のコミュニケーションには、やっぱりアナログ的な間合いのようなものが担保されていることが本当に大切なんだよなと思う。