Wisps

Just Another Journal

2021/04/25(Sun)

何かあたらしいことを、ということで近所に見つけていたラーメン屋にYと向かう。(はたしてそれが新しいことになるのかは別として)

東京ではコロナ前にはたくさんの外国人観光客で列をつくっていたラーメン屋。2年ほど前に新宿で一度いったことがあったが、関西では初めて。駐車場に車を入れると、すでに10人弱の「日本人」が列をなしている。普段なら列を見た瞬間にパスをするのだが、今日はYと二人ということもあり、そのまま列に飲み込まれる。

味はあいかわらず美味しかった。しかし列を作るほどなのか、という疑問は消えない。結局のところ、列をつくってまでという世界に自分がなじめないだけなのだ。帰りの車のなかではYと同じような話をしながら、小さなラーメン批評会をはじめていた。これも一つのあり方。

午前、午後とオンラインで授業を受け続ける。Yから「なんか今日は静かじゃないの?」と聞かれて、そうか頭の中がコンソールにならぶ文字でいっぱいなんだとそのときになって気づく。心地よい脳の疲労感。夜はいつものバランタインハイボールを飲みながら軽く食事をし、そのあと昨日から読みだした上橋菜穂子さんの「精霊の守り人」の続きを読む。用心棒という日本語で表現される主人公は、まるでジェイソン・ボーン。戦いの場面の言葉のリズム感がたまらない。そこに不思議な世界が広がる。あちらとこちらをつなぐ人が出てきたりと世界の広がりの深さがとても神秘的だし哲学的にすら感じる。