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Just Another Journal

5月3日 ナバホと風 物語の力と孤独 ゲド戦記

GWの後半。

気になる仕事があったので、それをフォローするが早速問題にでくわす。国内でのフォローが難しく、仕方なく夕方本社が開くのを待つ。

その間に、今日しかできないことということで、家族でお墓参り。その他、ドメスティックなコトを諸々。その合間、合間で昨晩から読み始めた、ナバホへの旅 たましいの風景をコツコツと読み続ける。河合隼雄さんの本はこれで何冊目かになるが、何を読んでも深い言葉に出会う。

「芸術は癒やしである」、「儀式が成立するためには、共同幻想が必要」、「本当に自立しようとするものには、「偉大な依存」の体験が必要」といった言葉に、読む手を止めた。特に、

本当の幸福にはある種の禁欲が必要なんだ。しがらみを切るばかりのやつは、実は損をするんだ。その辺を、もうちょっと皆賢く生きたらどうだというのが僕の考えです。いや、それでもやりたくないやつは勝手に生きて、しがらみを切って、孤独に死ぬやつはそうすればいい。強制はできません。しかし、その点はよーく考えなさい、実はそれは下手なやり方なんですよ、と僕は言いたいですね。でも面白いことに、日本人は相当近代化している人でも、まだ人や自然とフッとつながったりできるんですよね。人と人が会っても、何か親しさを感じる、パッと「一緒だ」と感じる力を、日本人はまだ持っているんです。 (p.235 ナバホへの旅 たましいの風景)

ゲド戦記」が河合先生が人に勧め続けてきた本だったという記述が本文中にあった。たしか昔子供のために買った記憶があったが、改めてWikipedia で調べると、オリジナルのタイトルは、"A Wizard of Earthsea: The First Book of Earthsea (The Earthsea Quartet)" ということで、アーシュラ・K・ル=グウィンというアメリカ人作家によって書かれたファンタジーだとのこと。知らなかった。

全巻6冊ということで、幸いKindleバージョンも出ているようなので、今読んでいる、The Girl in the Spider's Web: A Lisbeth Salander novel, continuing Stieg Larsson's Millennium Series の次は、この6冊に入ろうという楽しみができた。